みずあめのせかい

作ったものやしたことをまとめておくための場所にします。

【ネタバレがあるかもしれない】君の名は。見てきた

飛行機の時間調整のためにぶらぶらしてたらまだ入れると聞いて思わず見てきました。ラッキー。

タイトルにも書きましたがネタバレがあるかもしれませんので注意してください。もう公開されて結構経つし、ネタバレもなにもないかな。

 

 

 


ではここからは感想です。

 

 

 


お話も演出も、とても楽しかった。
2人とも「分かっても顔を逸らす」よね。あの、明らかに識別したのによく分からない空気で知らん顔しようとするあたりとてもよい心理描写だなあと思いました。

 

情景のはなし
空とか星とか、前評判に違わずとてもきれいでしたが、なによりわたしが胸を打たれたのは、「東京の描写」ですね。
黒と白があしらわれたスイカペンギンのケーキみたいなビックロ、くたびれた埼京線、昔の中央線を知っている人間からすると少し黄みの強くみえる銀にオレンジ帯の中央線、新宿三丁目の駅の赤いタイルと灰色の目地、コクーンタワーと新宿のビックベン、見えないように複雑に面の角度を変えられている大塚商会の犬、歌舞伎町が一掃されたようなポジションの画角、ルミネエストの工事中のショールーム新宿駅東南口から見るバルトナインに至るなだらかな坂と大塚家具、総武線で降りる代々木駅のホームの狭さ、千駄ヶ谷のフェンスとその向こう側の森、四ツ谷に至るトンネルの入り口と斜面、くたびれているのに頑丈なままの電車のドアパッキン、遠くにシルエットでみえるパークタワー、下を工事するまえかなって感じのNSビル、どう横切っても視界に入るし大きくて自分がどっちに進んでいるのかわからなくなる明治安田ビル、車が通ると弾む歩道橋、工事中のフラットパネル、体育館周りの緑、豊洲側のタワークレーン、四ツ谷の綿半ビル、あかるいミントグリーンのしんみち通り入り口のビル、丸の内側の交番の横の浅い階段、迎賓館に向かう道のフェンス、上智のソフィアタワー手前の森、角に面したケンタッキーのななめの看板、アトレになってからの四ツ谷麹町口の外壁、国立新美術館の常設展、あの木枠、 国立新美術館のカフェから見るなめらかな曲面の外壁と光条に差されて見える埃の霞、複雑に絡みすぎてランプのささらのようにみえるジャンクションの壁、布の切れ端を裂いて撒いたようなぼた雪。


果てしなく郷愁を煽られる、ただの東京でした。
生まれてからずっと東京でいまも東京に住んでいますが、明らかに変わっていくのに、いつも西新宿に感じる郷愁はふしぎだなあと思います。ずっと見ているのに、その場所に立っていても感じる、果てしない郷愁。家にいるのに家に帰りたい、と思うときのような。あれは土に還りたいんですかね。


ここにいるのに帰りたい、ここにいるのに帰れない、と思って世界を見るときの東京を観れるんだなあと思うと、確かにもう一度観に行きたい。

 

そういう映画でした。

愛のことばとおろかさについて

認識

先日、お旦那にねだったら愛のことばを歌ってくれた。
お旦那は甘やかなものを愛するひとではあると思うんだけど、
本人が一人でいるとスピッツの曲は歌わないようで、お願いすると、ときどきうたってくれる。
曲の感じとしては、ベージュのブラベにさみどりのコーヒーという感じのカフェオレ感あふれる曲です。
もうひとつ加えるとしたら体温を吸って柔らかくなったシーツかな。そういう曲です。

 

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